オフショア要員3倍2000人体制―日立情報、2010年度めど
   ベトナム・中国で増強―コスト競争力強化
日立情報システムズは、ソフト開発のオフショア(海外委託)要員を、2010年度までに、現状比3倍の2000人に増やす。日本国内で学生の理工系離
れが進み、システム技術者(SE)の不足感が続く、低コストで優秀な人材の確保が可能な中国やベトナムで開発要員数を増強。情報システム構築
(SI)のコスト競争力強化につなげる。

オフショア強化のため、まず、現状650人の開発要員数を08年度に1000人に増やす。中国の北京、上海、大連、済南、広州およびベトナムに持つ
オフショア開発拠点の要員数を、それぞれ100―150人体制とする。

このうち、済南では、現地のソフト開発会社である済南凌佳科技(済南市高新区、蔡立社長)と7月に業務提携市、数十人の開発要員からなる「日
立情報(済南)開発センター」を設立した。同センターの立ち上げを機に、業務アプリケーション(応用ソフト)の設計やコーディングなどを済南
凌佳に委託する。

済南は、山東大学などIT人材を育成する教育機関も多いことから、ブリッジSEやプロジェクトマネージャー(PM)などの人材育成も行う。

このほか、今秋をめどに広州とベトナムでも現地ソフト開発会社と業務提携し、100人程度の開発要員を確保する。
   
国内SI業者は、近年、コスト競争力や人材不足への対応から中国へのオフショアを加速させている。TISは、中国国内の開発要員数を08年度中に
現状比2倍の500人に増強する計画。業界最大手のNTTデータは、09年度の海外開発発注額100億円、開発要員数目標2000人(07年度は45億円と1000
人)を目指し、北京NTTデータ(北京市)の要員数を09年度に700人体制に倍増する。
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